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風をみて水をみる [田]

毎日田んぼをみて回っています。
そう、田植えが終わってからこれまで二ヶ月ほど、ほぼ毎日全ての田んぼを見て回っています。

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今年は田んぼが2町5反という広さになってきています。
借りて欲しいと言われて断った場所もあります。
断ってなかったら3町くらいになっていたかもしれません。
でも、田んぼの一枚の広さは1反あるところは少ないです。
一応中山間地域のため、区画整理は遥か昔に行われて、みんなケチだったのかこの辺りの田んぼは一枚一枚が小さいです。
これを不便と嘆くのか、まだまだこの地域は整備が進んでないなと見るのか、それとも小さいからこそみなさん大事に使ってきたと見るのかは人それぞれでしょう。
これ以上の大規模投資はこの時代無理だとわかります。
今ある田んぼを最大限活かすしかないですね。

というか占めて33枚の田んぼを管理しています。
小さいのは2畝(0.2反)くらいの田んぼもあると思います。


そんな33枚の田んぼを毎日見て回っています。
さぁ、今日はみなさん一緒に田んぼの見回りにレッツゴー!!


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移動手段は原付です。
しょぼいです。
でも燃費は最高です。
毎日どれくらい走っているのか測ろうと思ってもメーター動かないんでわかりません笑
だいたい1時間くらいかかりますね。
ただただヒョイと見て、次!だったら早いんですが、、

さあここで問題です。
私は一体なんのために田んぼを見て回っているのでしょうか?




正解は・・・

水を見て回っているのです。水がきちんと入っているかどうかです。
あ、前回のブログ見てくださった方だったら楽勝だったでしょうか。


「稲は主人の足音を聞いて育つ」と言う云われもあるそうです。
毎日田んぼにいき畔を歩き、足音でお米を育てるのです。
歩いているとモグラの穴があるかどうかわかります。耳を澄ますと水が落ちる音がします。モグラの穴です。
毎日全ての田んぼを見ていたら、何か異変があったり、虫が増えていたり、病気が入っていたり、雑草が生えていたりといった変化に敏感になります。

それに穂が出てきたこと、スズメがきている(コラーー!)なんてこと、品種ごとの生育の違いなんてことも見えてきます。

でも、何は無くとも水です。
米は水で育つといっても過言ではないと思います。
事実、うちは肥料とか使わないので田んぼに入れるのはこの水だけということになります。

水がきちんと入っているか、水路から流れてきているか、水路からの入り口はゴミなどで詰まってないか。
モグラが畔に穴を空けていても水がたまりません。
水を入れても入れてもダダ漏れしちゃってダメです。
モグラの穴を塞ぎます。
手をかけたらかけただけ、お米は応えてくれるという実感はあります。足音大事だと思います。



さあ、では
実際に田んぼ見回りにいってみましょうか。
レッツゴー!


まずは緑米をみてみよう。いい感じ。
緑米は晩生です。隣は穂が出てますが、緑米はまだまだ。
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水が入っているかどうか、水路をみてみます。
水路はむき出しのU字溝。
水路の水量はどうか、水口はゴミが詰まってないかをみます。
そして田んぼに溜まっている水はいつも通りか。
少なくなっていたら何か異変があるはずです。

モグラが畔に穴を開けていたら塞ぎます。
たまにダダ漏れの時があります。
モグラの穴塞ぐのに穴の場所がわかんなくて本当に苦労する時があります。


そしたら次はササニシキ行きましょうか。
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いい感じに穂が出ています。
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ササニシキは一番最後に植えました。6月の30日とか。
それで一番最初に穂が出てくるんだから本当に超絶早稲君です。
とっても早いのでスズメにロックオンされる確率【6年中6回】これまで100%。
ただ、昨年からこちらの救世主にだいぶん助けられています。
バードガード様 https://birdgard.a-alt.com/
スズメにやられると色が悪い米が一気に増えるので本当に大変です。
バードガード君は結構スズメを避けてくれます。


羽二重餅
元気です。
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神力
スズメにやられています。
明治を代表するお米、「朝日」の前は西日本でかなり作られていたお米。現在は酒米として少量育てられ、幻のお米と言われています。
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穂が出るタイミングがバラバラ、早稲と晩生と両タイプがあるようです。晩生のものでタネをとります。
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ふー。


疲れました?
まだまだ半分も見回り終わってません。



タイの香り米 ジャスミンライス
背が高いんです。若干黄色がかって圧倒的な存在感。
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そして、背の高さを表現しようと自撮りしたが、全くもって全然表現できませんでした。
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カオニャオ
ジャスミンよりも背が低いですね。それでもタイ米で餅米タイプ。
日本みたく餅にしないで、手でグニャグニャして食べます。あー早く食べたい。
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黒米(紫黒米)
も長粒種、タイ米みたいな細長い米。これの穂がとっても綺麗。
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朝日
穂が、花が出てきました。晩生ですねー。
あんなにジャンボタニシにやられたのに、頑張って復活させました。
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赤米
この穂が出始めの時が一番綺麗。田んぼで異彩を放っています。
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サツマキヌモチ
ようやく穂が出てきた。早く餅食べたい。
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おまけでマコモ
とっても大きい!間にこぼれ種の黒米が出てますが、その倍以上ある。
自分背丈くらいあります。これからお茶やマコモダケとして皆様の元にお届けします。
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あとはヒノヒカリとかハッピーヒルとかも育てています。
写真が・・・


あれ?
えっと、今回のブログのテーマが
「風をみて水をみる」
だったんですが、今の所水をみてばっかりで全く風をみておりません。

ちょっと風をみていこうと思います。

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夏は田んぼで米をやっているので、常に天気を気にしています。
低気圧、前線、気圧の谷、そして台風。

今も21号近づいてきてますが、ほんっとうに強そうです。
みんなで警戒しましょう!

天気予報をみるのは当たり前ですが、肌で感じる風も重要な情報源です。
普通、夏場はあんまり風が吹きません。
でも雨の前触れとか、ちょっと上空に寒気が入ってる時などやはり風が吹くことがあります。

風がふくと雨が降ります。[雨]
雨が強くなると田んぼの水路が溢れます。
そうすると道路など冠水したり、稲が水没したりしてしまいます。
周りの田んぼにも迷惑をかけてしまったりするんですね。

「雨が降ると水の調節。」
これ絶対なんですね。
そして、実はとっても面倒だったりします。
水路には我田に水を落とすために板を入れたり、石を置いたり、土嚢を置いたりしています。
それらを全て引き揚げて、雨がやんだら全てを元に戻さなければいけません。

天気が不安定だとこれの繰り返しが起きてきます。
33枚の田んぼ全てでこれが繰り返されるので、本当に大変です。

また、前回のブログでも書いてますが、水が切れると水生生物も死んでしまったりします。
彼らのためにも水を落とさないように、田んぼを走り回る山田君です。


ということで、雨の前触れ「風の便り」はとっても大事な「水をみる」作業の判断材料になっているわけですね。
「風をみて水をみる」わけです。




余談になりますが、風が運んでくるものは雨以外にもこれがあります。

雷です。[雷]
雷は稲作に欠かせない存在です。稲妻。
稲の妻です。
稲を育てるのは主人の足音だけではないのですねー!雷神様に感謝感謝です。
今年はそんなに雷が鳴ってないような気がします。
雷がなぜ稲を育てるのかはぜひ皆様調べてみてください。


お米は水神様、風神様、雷神様などなどたくさんの神様のおかげで育つのですね。
その中でも水は昔の方々の苦労のおかげで灌漑が整備され、このように我田引水できているわけですね。本当にありがたいことです。

これからお米が充実してくるまで、もう少し毎日の見回り頑張ろうと思います。


ブーーーーン[ダッシュ(走り出すさま)]
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