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種市大学と雲仙 [種]

今頃と思われるかもしれませんが

種市大学
http://www.organic-base.com/topic/tane/program/daigaku.htm

で僕が思った事を記録しておきます。

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参加するにあたって僕たちの目的は幾つかありました。
・岩崎さんの畑を奥さんにも見せたい。
・僕も改めて岩崎さんの畑を腑に落としたい。
・子供達に親二人がなんのためにタネをめぐる活動をしているか肌で感じてほしい。
 タネに思いをはせる大人たちがいる事を見せたい。
・野菜の可能性を感じたい。(山本シェフがどんな料理を見せてくれるのか!)


さあ、そんじゃどんな会だったかというと。。。


・とにかく岩崎さんはやっぱりすごいわ!
・山本シェフは半端じゃないわ!
・雲と人(雲仙在住の若手デザイナーと若手農家など6人で結成した任意団体)の底力!
・雲仙観光ホテルむっちゃいい!というかもうこんな素敵なホテル二度と泊まれないんじゃないか!?
・なんか進むべき道が少し見えた!
・タネにこだわらない!?

ーとにかく岩崎さんはやっぱりすごいわ!ー
これは説明の必要がありません。岩崎さんの料理、畑、懐の深さを見てどうしようもないくらい自分の力のなさを感じました。あの人はたくさんの人の命を、在来野菜の命を支えてます。圧倒的に。
岩崎さんに「あなたたちはタネから選ばれたんだよ」と言ってもらえた時、俺なんかまだまだだって思いました。
そして、これまで岩崎さんみたくなりたいって思ってたけど、僕は僕のやり方でって思うようになりました。まだ僕なんかが及ぶような存在ではない。
岩崎さんはまだまだ先を見ている!すごいぜ!
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ー山本シェフは半端じゃないわ!ー
あの人の料理を食べられて良かった。家族一緒に。
人生の中の忘れられない食卓だったかもしれません。
一生忘れられない料理ってあんまりないけど、前回藤野の種市大学の時の料理もすごく記憶に残っていて、こんな経験できて本当にありがたいなーって。
ましてや自分とこの野菜も使ってもらって、皆さんに美味しいって食べていただいて、こんな幸せな農家あるか?!って思いました。一流の料理を子供たちにも食べさせてあげられたのも良かった☆
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ー雲と人(雲仙在住の若手デザイナーと若手農家など6人で結成した任意団体)の底力!ー
これを企画して動かす力!すごい。
こんな企画普通できる?
雲仙の底力みました。雲仙には人がいます。ちょっといいなって思いました。いや、だいぶ。


ー雲仙観光ホテルむっちゃいい!というかもうこんな素敵なホテル二度と泊まれないんじゃないか!?ー
場の力すごい。全てを包み込んでくれる雰囲気でした。

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ーなんか進むべき道が少し見えた!ー
ータネにこだわらない!ー
タネを採りながら農業するってことは効率が悪くて、だから現在の農家はみんなタネを買って農業しています。餅は餅屋、タネはタネ屋ってことですね。だから自分でタネ採りながら農業やってる人なんてほんのわずか。

そんな中「在来野菜を守んなきゃ」、「種って大事だ」という雰囲気があってうちはちょうど種採りやってたんで、その流れに助けられて種市にも参加させていただいています。

たまたまです。
僕なんか自分で種採りしたいっていうのは、完全に好きでやっていて、守んなきゃって大事だってそりゃ思ってますけど、そこまででもないっていうか、最初は(もう10年くらい前か)岩崎さんの本見て「いいなー」って、自分たちが農業やるならこんな”生きてる”(多様性のある)野菜たちを育てたいなって漠然と思って、実際はお金ほとんどないから自分で種採りしたら種代かかんないし、いいなーっていうそんな軽い動機で種採りし始めたんです。

僕なんかそんぐらいです。
僕が農業やめたところで途絶える品種なんてありません。
そんな僕のことを支える必要なんてあるでしょうか?

僕は「餅は餅屋」っていう言葉実はあんまり好きでなくて、いつも餅は農家が搗いてもそこそこうまいぞっていう気持ちで餅をついてます。多い時は1日何回も臼と杵で餅をつきますが、もはやうちは餅屋並みなんじゃない?という言葉が隣にいる妻から聞こえますが、餅屋さんにはとても聞かせられません。うちなんかまだまだです。

種採りも自分でやったら楽しいです。今年農家6年目ですが、長いやつはそれ以前から種採りしているのもあります。やればやるほど失敗も増えてきてますが、それを上回るぐらい楽しくなってきています。
だからちょっとぐらいなら「餅は農家、タネも農家」ってなってもいいじゃんって思ってます。

それはそうと、こんな農家を支えてくださってありがとうございます。この会に呼んでいただいただけでも、種市に参加させてくださっているだけでも本当に恵まれています。

どんな仕事でも大変なことってたくさんあるけど、別に注目されたり応援されたりってことってそんなにないんじゃないかなって思います。好きでやってんだったら苦労とか大変とか当たり前じゃん。儲かんないとかって言ってもそれ選んだの自分でしょ?って。
それでも今回のように「頑張ってください」って声をかけてくださる方がたくさんいる。。。。

今回僕が思ったのは、「この支援にどう応えるのか」
大事なのは支え合うことかなって思いました。(なんか言葉にすると軽いなー)
僕もお米、お野菜をもっともっと育ててたくさんの人の命を、地域の生き物の命を支えたいです。それが僕がいただいたこの応援に対する責任なのかも。
それに向けてうちは米、野菜、加工品も作っているんで、あなたの命を支えるセットを作れるのではと考えています。これは近いうちにまた紹介します。

あと、僕はタネを守るっていう感覚よりかは、タネ採りのある暮らしを守りたいって思っています。タネにこだわらないってのはこのあたりのことと思ってください。
その、人の営みを皆さんと一緒に守りたい、買っていただきたい。
うちも、ただ野菜やお米を売っているというよりは、暮らしや僕らがやっていること全てを皆さんに買っていただいていると思っています。
僕らの野菜やお米を買うといことは、僕らが育む田畑の生き物や僕らの生きた時間、タネを採るという文化を守ること。になるかもです!笑




これまでも種市は何度も開催されています。
果たして種市っていうのはただの祭りなんだろうか。何かがこのイベントで変わっているんだろうか。
僕は種市のために一年の計画を立てて、モチベーションにしています。あの会があるから頑張れる。そんな存在になっています。そして、たくさんの方に野菜やお米を買って食べていただける。その人の命になっている。光栄にも料理家さんにうちの野菜たちを扱っていただける。やっぱり嬉しいなー。
種市を通じて人生変わった人だっていると思います。僕も熱い人たちとたくさん出会えました。

あれ?でも、農家も八百屋も状況はそんなに変わってなさそうだ。良くなってる?
次種市があるとしたら、僕はマーケットでもっとできることないか考えたいと思います。お客さんとそのあとも続くような関係を築く工夫をしたい。その日だけで終わらない何かを。


そうそう、うちではタネのこうかん会というのを毎年開いています。
以前、、これは完全に主催側の僕の責任なんですが、第二回目だったか、一度タネを適当に勝手に持ち帰る方がいらっしゃったことがあります。自分の不甲斐なさを痛感しました。これが僕のやりたいことだったのかと。その、、、僕らもタネのことそこまで深く考えてなかったんだと気づかされました。

タネを守りたいって言っていたのは上っ面だけだったと自分を恥じました。
それからです。「やるならちゃんとやろう」って思ったのは。みんなで一緒にタネのこと考えていこう!たった一人で何十年もタネを守ってきた方だっていて、例えばそんな人に恥じないような素敵な会にしていこうと。想いを伝えなきゃ!工夫だってしなきゃ!と。
そして続けてきて少しわかったことは、タネが手から手へ渡った時に人はタネを慮る気持ちが深まるということ。


あとね、さっき「僕が農業やめたところで途絶える品種なんてありません。」て言ったんですけど、これって納得できました?タネ一粒一粒が生きてる命って意識したら、僕が辞めた段階でそれらはやっぱり死んでしまうんですよね。僕がタネ採ってる野菜はやっぱり僕のかけがえのない分身で、他には代えられない唯一無二の存在で、失敗したりもするけど頑張って育て続けていきたいって思います。


そして、この後はざっくりと心に残ったワードをつらつらと重ねて今号を締めたいと思います。長々ととりとめもない、浮き沈みのない内容ですみませんでした。面白かったでしょうか。
夜中まで必死になって言葉にして、ブログなんかに綴って何やってんだって感じですが、一回文章にしておかないとうまく消化できないと思って。
ふふふ、バカにしてやってください。
よーし、頑張ってこの時代を生き残ろ!それではまた!


人だよね
美しい農園
50年続けること
昔のタネとの関わり
タネは敵を作らない
その土地で採れたものを食べる幸せ
台所
なぜその土地にその野菜が残っているのか
中継ぎだから
男泣き
and more

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